メキシコ旅【5】

¡Mi experiencia en México! (私のメキシコ体験談) 5日目

 

私はメキシコのユカタン半島を約1カ月かけて遺跡巡りをしています。

今回は旅程5日目のご紹介です!

 

以下【】内はメキシコの公用語であるスペイン語での表記です。

 

※文章内でシティと表記があった場合はメキシコシティを指します。

 

※当ブログでは、基本的に遺跡内にある説明文を元に遺構紹介を行います。

説明文(原文)に著作権があるかもしれないので写真は載せません。

 

※当ブログ内の写真の二次利用は禁止します。

 

本記事は2023年6~7月の情報です。

 

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さて、遺跡巡りの旅は5日目を迎えました。

 

この日は移動日です。

 

トゥルムの街名オブジェ

 

現在地はキンタナ・ロー州Estado de Quintana Roo】のトゥルム【Tulum】という町です。


そして本日の目的地は、お隣のユカタン州Estado de Yucatán】、バジャドリ【Valladolid】という街です。

 

この移動は全行程の中でも非常にシンプルで、トゥルムからバスで1時間45分ほどでバジャドリに到着します。

 

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元々は、トゥルムからほど近いところにあるセノーテ【Cenote】に行く予定でした。

 

セノーテは、簡単に言うと"湖"みたいなものです。

 

また、セノーテについては後ほど、この日の昼食紹介と一緒に詳しく説明します。

 

この日は、トゥルムにほど近いグランセノーテ【Gran Cenote】に行く予定でした。

 

しかし、バジャドリで昼食をとることにしたため、グランセノーテは断念しました。

 

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グランセノーテも非常に有名な観光地です。

 

カンクン発のチチェン・イツァなどの観光地を巡るツアーに含まれていることがあるようです。

 

カンクンやトゥルムを訪れた際、グランセノーテも行ってみてください。

 

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さて、トゥルムの町から北西方向に延びる幹線で、バジャドリのバスターミナルまで向かいます。

 

maps.app.goo.gl

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トゥルムのバスターミナルとバジャドリのバスターミナルの位置は、⇧のリンクから確認できます。

 

コバ遺跡辺りまでは、前日のコバ遺跡訪問の時と同じルートを通ることになります。

 

道中には先ほど紹介したグランセノーテの他に、カラベラセノーテ=セノテ・カラベラ・トゥルム【Cenote Calavera Tulum】や

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サンタ・クルスセノーテ=セノテ・サンタ・クルス・トゥルム【Cenote Santa Cruz Tulum】などがあります。

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また、他にトゥルムの町周辺にもいくつかセノーテがあるため、調べてみてください。

 

いくつかのセノーテは、入るためにダイバー経験などを必要とするところもあります。

 

話が逸れましたが、バジャドリまでの移動で少し面白いことが起きます。

 

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トゥルム10:55発のバスは、1時間45分かけてバジャドリに11:40に到着します。

 

 

 

 

 

 

計算が合いませんね。

 

トゥルムを10:55に出発しバジャドリまで1時間45分かかるのであれば、到着は12:40のはずです。

 

しかし、バスの到着予定は11:40です。

 

一体どういうことでしょうか。

 

まさか遅延メキシコクオリティが、到着予定にすでに組み込まれているのでしょうか?

 

それもあり得ます。

 

しかし、これには明確な理由がありました。

 

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ここから、この事象の原因について説明します。

 

原因はカンクン、プラヤ・デル・カルメン、トゥルムを含むキンタナ・ロー州とバジャドリの位置するユカタン州の間にある1時間の時差です。

 

ユカタン半島の他の州はメキシコ標準時のUTC-6hですが、キンタナ・ロー州UTC-5になっています。

 

UTC協定世界時のことです。大雑把に説明すると経度0度地点からどれだけ時差があるかを示したものです。UTC-なら、経度0度に対してマイナス時差、UTC+なら経度0度に対してプラス時差です。

 

従って、UTC-5hのキンタナ・ロー州からUTC-6hのユカタン州に入ったときに時間が1時間巻き戻ることになります。

 

つまり、1時間45分移動しても、ユカタン州に入れば-1hされ、45分しか経過していないことになります。

 

一方で、メキシコ標準時(UTC-6h)の州からキンタナ・ロー州UTC-5)に入ると+1hになります。

 

仮に1時間の移動でキンタナ・ロー州に入ったとすると、+1hとなり2時間経過したことになります。

 

これは、行きの飛行機で起こりました。

 

※一応、メキシコにはUTC-7hやUTC-8hの州もあります。

 

国内に時差がなく、かつ他国と地続きで接していない日本だと、地続きに移動しただけで時差が発生することはありません。

 

日本だと経験できない事象なので面白いですね。

 

※この時差問題が、旅の後半にも出てきます。

 

さて、話を戻しましょう。

 

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トゥルムを10:55に出発して、バスは11:40にバジャドリの街へ着きました。

 

1時間45分バスに乗って、バスを降りると出発から45分経過したことになっています。

 

この時は時差があるとは思っていなかったので、ちょっとしたパニック状態でした。

 

さて、このバジャドリ【Valladolid】という町は、チチェン・イツァなど観光地へのアクセス面の良さから、国内外からの多くの観光客が宿泊しています。

 

他にユカタン州には、大きな空港もある州都メリダMérida】という街もあります。

 

メリダからもチチェン・イツァにアクセスできます。

 

メリダが大きな街なのに対して、バジャドリは小さめの町と言った感じです。

 

すごく落ち着いた町で、治安も良いです。

 

時差パニックを抱えたまま、とりあえずバジャドリの宿に向います。

 

宿は、⇩町の中心=セントロCentro】から西南方向に行った所でした。

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メキシコは基本的に町の中心に大きな公園があるため、セントロがどこなのか非常にわかりやすいです。

 

宿は、だいたいバジャドリのバスターミナルから徒歩15分ほどかかりました。

 

チェックインをすませ、宿に荷物をおいてから昼食を食べにセントロへ戻ります。

 

宿を出ると雲行きが怪しくなっていました。

 

さて、事前に知り合いから紹介して貰っていたレストランで昼食を取ります。

 

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紹介して頂いたレストランは、セントロから少し東に逸れた所にあります。

 

レストラン・サシ=レスタウランテ・サシ【Restaurante Zaciというレストランで、セノーテが敷地内にあるということで大変有名なようです。

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宿からバスターミナルあたりまで来たところで、雨が降りはじめ、直ぐに雷を伴った大雨へと変わりました。

 

さすが自然豊かなユカタン半島

 

天候の急変にはお気をつけください。

 

トゥルムは快晴だったのになぁ。

 

傘と雨具で対処したものの、あまり意味がなかったような気がします。

 

目的のレストラン・サシに着く頃には、結構濡れてしまいました。

 

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さて、レストラン・サシは、マヤの伝統的な料理を提供しているレストランです。

 

町中が観光客で溢れていても、レストランはメキシコスタイルで営業しています。

 

全然提供されない料理、あまり働いていなさそうなウェイター、野良猫、野良犬、何かしらのパフォーマンスを披露してチップを貰おうとする人、慣れていれば一切気になりません。

 

一方で、日本から直接来る人たちにとっては耐え難いものかもしれません。笑

 

海外旅行に慣れていても、中南米のそれは一線を画すものかもしれません。

 

しかし、それがメキシコです!

 

耐えましょう。

 

料理が来るまで長い時間がかかりますが、お通し的なものを食べながら、会話や写真を撮ったりして楽しんでください。

 

お通しとビール



雨に打たれたため、スープで体を温めます。

 

注文したスープ

 

実においしそうなスープです。

 

右のスープには、トルティーヤが入っており、お腹もしっかり膨れて満足度の高い料理でした。

 

ただ、メキシコのスープというか温かい食べ物には、ある特徴があります。

 

それはサーブされた時点でぬるい。

 

特にスープは熱々で頂きたいものです。

 

さて、熱々で食べたい物がぬるくなる現象は、メキシコ北部の一部寒い地域を除いてメキシコのレストランにおける共通点と断言してもよいかと思います。

 

レストラン以外はどうなのか?

 

例えば、露店で提供される食べ物は温かいです。

 

特にタコスは温かくないとあまり美味しくありません。

 

露店タコスを食べる際は、必ず生地と具材を焼いてから提供してくれる所を選びましょう。

 

注文してから作ってくれる露店は、衛生面からみても熱消毒的な意味で少し安心できます。

 

話が逸れましたが、熱々の出来立て料理がなかなかサーブされず冷めてしまうのか。

 

それとも、冷ましてから提供するのが、熱い食べ物が苦手なメキシコ人の文化なのでしょうか。

 

いずれにせよ、熱い・ホットを意味するスペイン語カリエンテCaliente】は、メキシコだとぬるいを意味します。

 

※ホットは英語だと辛いという意味もありますが、辛いはスペイン語ではピカンテPicante】です。

 

ホットコーヒーもぬるい、ホットティーもぬるい、スープもぬるい。

 

それがメキシコです。

 

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食事スぺース

 

食事スぺースは、屋外の開放的な空間です。

 

屋根は葉っぱなどを織り込んで作られてたもので、非常に良い雰囲気を作り出しています。

 

ところどころ隙間も空いています。

 

葉っぱで作られたメキシコクオリティの屋根です。

 

もちろん大雨は降り続いています。

 

つまり、必然的に雨漏りが、というか滝ができていました。

 

例え日本人が作った葉っぱ屋根であっても、あの大雨には防げそうにありません。

 

お客さんは、自分たちで濡れないところまで机と椅子を動かします。

 

昔のマヤ人は高度な建築技術も持っていました。

 

しかし、スペイン人やスペイン文化と混ざった現在のメキシコ人、マヤ人には当時の高度な技術の再現は難しいようです。

 

おい、スペイン人!

 

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雨が止むまでレストランで魚を使った伝統料理などを食べました。 (その魚料理の写真は撮り忘れました。)

 

雨がやんでからレストラン内にあるセノーテを覗きに行きました。

 

セノーテの名前は、セノーテ・サシCenote Zaci

セノーテ・サシ【Cenote Zaci

 

このレストランの名前の由来なのでしょう。

 

ちょっと濁っていますが、落ち葉など沈殿物の影響です。

 

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さて、散々セノーテと書いてきましたが、セノーテとは何なのか?

 

この記事の前半で、セノーテは湖みたいなものと紹介しました。

 

しかし、湖ではありません。

 

それでは、セノーテの正体について説明していきます。

 

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まず、ユカタン半島の海岸部は地盤が主に石灰質の地層で構成されています。

 

この石灰質の地層は脆く、水によって浸食されやすいです。

 

長年かけてユカタン半島海岸部の石灰質の地層は、海水による浸食を受け、巨大な地下水路へと変化しました。

 

また、海水による浸食以前から地下に存在していた鍾乳洞などの洞窟と、浸食によって生まれた地下水路が融合することもあります。

 

水による浸食は、海水だけではありません。

 

地表に降った雨が、地面にしみこみ少しづつ石灰質の地層を浸食していきます。

 

次第に地表に現れている石灰層の中でも特に脆い部分が浸食され、陥没を引き起こします。

 

この陥没した所と地下水路が繋がり、セノーテが形成されます。

 

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さて以上のことから、セノーテは地表に現れた地下水路、地下洞窟の一部であると言えます。

 

セノーテが地表に現れた部分を指すのか、地下水路を指すのか。

 

私は、どちらもセノーテだと思っています。

 

さて、長々とセノーテについて説明してきましたが、とりあえず湖とセノーテは別物なんだなぁ。と覚えてください。

 

また、セノーテの水は基本的に地下水路を通して循環しています。

 

一方で、一部セノーテは元々他のセノーテや地下水路に繋がっていないモノや、地下水路の崩落などの影響で、分断されたモノもあるそうです。

 

そうして独立したセノーテは、水の循環がうまく行えないそうです。

 

紹介したレストラン・サシのセノーテは水をあまり循環できていないようでした。

 

別のセノーテ

 

一方こちらの画像のセノーテは水の循環できているためか、透明度が高く青くみえます。

 

セノーテにもそれぞれ個性があるようです。

 

さて、セノーテの話はこのあたりで終了し、旅行に戻りましょう。

 

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雨宿りもかねてレストランに滞在している間に、翌日のスケジュールを確認しておきました。

 

6日目は、バジャドリの町から4つ目の遺跡に向います。

 

バジャドリから目的の遺跡までは、乗り合いタクシーを利用するのが一般的なようです。

 

その遺跡に向う方法は事前に調べていましたが、現地で実際に確認しておきます。

 

メキシコに限った話しではありませんが、情報と現実が異なるこもあります。

 

予定より前に現地で情報の確認しておくと、予定の狂いや変更に対応する時間が多く取れます。

 

※実はもう乗り合いタクシーが廃止されていた!なんてことになっても、代替案を簡単に探せるほど海外旅行は甘くありません。by初海外の人

 

さて、雨が止んでからレストランを出て、乗り合いタクシーの出発場所とタクシーが翌日も運行されている事を確認しました。

 

※次回の記事で、乗り合いタクシーの乗車場所について詳しく書きます。

 

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ここでもう一つ確認しておきたいことがありました。

 

それは翌々日に向う遺跡までの移動手段の確認です。

 

翌々日は世界遺産チチェン・イツァChichén Itzá】に向うことになります。

 

流石にチチェン・イツァは有名どころなので、すぐに確認が取れました。

 

日本発のツアーでカンクンに行く方々は、チチェン・イツァは大半の遺跡系ツアーだと目玉になっていると思います。

 

日本からカンクンへ向かうツアーではなく、メキシコシティへ向かうツアーだとテオティワカンがメインとなり、チチェン・イツァが含まれていないと思います。

 

ツアー内容をよく確認しておきましょう。

 

また、ツアーを利用せずにカンクンに行く方もいらっしゃるかと思います。

 

カンクンには、現地で購入できるツアーがたくさんあります。

 

カンクン発の遺跡巡りツアーであれば、おおよそチチェン・イツァが含まれているため問題ないでしょう。

 

一応、ツアー内容にチチェン・イツァが含まれているか確認しておきましょう。

 

さて、独力でバジャドリからチチェン・イツァに行く方は、次々回の記事を要チェックです。

 

やっておくことも終わったため、バジャドリの町を散策します。 

 

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バジャドリの町は、セントロ付近はヨーロピアンな建物が多く非常に綺麗でした。

 

バジャドリのセントロ

 

ただ路面の汚さは、しっかりメキシコです。

 

あと、セントロから一本ずれるとヨーロピアンは消え去ります。

 

お土産物屋やレストランなどの観光客向けの施設や、ドラッグストアやスーパーなどの現地民向けの施設がセントロ付近に集結していました。

 

某有名ハンバーガーチェーン店のバー〇ーキングやフライドチキンのチェーン店もセントロからほど近いところにあります。

 

バジャドリの町を散策し終えた後は、宿に戻りました。

 

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宿で翌日の準備をしていると、なんだかお腹が減ってきました。

 

前回まで、食に関してあまり触れてきませんでした。

 

実はこの旅、結構体力を消耗し1日の食事の回数と1回の食事で食べる量が多くなっています。

 

やはり、遺跡巡りは過酷(楽しい)です。

 

移動日なのであまり動いていなかったこともあり、がっつり食べた昼食が結構お腹にたまっていました。

 

近くのスーパーでヨーグルトなどを購入して、簡単に夕食を済ませて翌日に備えました。

 

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これで5日目が終了です。

 

¡Hasta pronto!